2026年11月06日

「乳歯はいずれ抜けるから、虫歯になっても大丈夫?」
「子どもの虫歯は、永久歯に生え変わるまで様子を見てもいいの?」
「乳歯の虫歯が歯並びに影響するって本当?」
このような疑問をお持ちの保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに、乳歯はいずれ永久歯へと生え変わります。
しかし、乳歯には、食べ物を噛むだけでなく、永久歯が生えてくるためのスペースを保つという大切な役割があります。
そのため、乳歯の虫歯を放置すると、永久歯の生え方や歯並びに影響することもあります。
今回は、乳歯の虫歯を放置するとどうなるのか、どのような治療や予防ができるのか、そして虫歯と歯並びの関係について、わかりやすく解説します。
1.乳歯は生え変わるのに、なぜ治療が必要なの?
乳歯は全部で20本あり、一般的には6歳頃から永久歯への生え変わりが始まります。
すべての乳歯が一度に抜けるわけではなく、奥歯の乳歯は10〜12歳頃まで残ることもあります。
つまり、幼い頃に虫歯ができると、その歯を数年間使い続けなければならない場合もあるのです。
乳歯には、主に次のような役割があります。
- 食べ物をしっかり噛む
- 発音を助ける
- 顎やお口の機能の発達を支える
- 永久歯が生えるためのスペースを保つ
乳歯の虫歯が進行すると、こうした働きに影響が出る可能性があります。
2.乳歯の虫歯を放置するとどうなる?
① 痛みが出たり、食事がしにくくなったりする
虫歯が進行すると、冷たいものがしみたり、噛んだときに痛みが出たりすることがあります。
痛みを避けるために片側だけで噛むようになったり、硬い食べ物を避けたりするお子さんもいます。
また、乳歯は永久歯と比べて歯の表面を覆うエナメル質や象牙質が薄いため、虫歯が内部まで進みやすい特徴があります。
痛みがないからといって、虫歯が進んでいないとは限りません。
② 永久歯に影響する場合がある
乳歯の下では、次に生えてくる永久歯が成長しています。
乳歯の虫歯が深く進行し、歯の根の周囲に強い炎症や感染が起こると、永久歯の発育に影響することがあります。
例えば、永久歯の表面の形成に影響が出たり、生えてくる際に問題が生じたりする場合があります。
ただし、乳歯に虫歯があるからといって、必ず永久歯に異常が起こるわけではありません。
③ 歯並びが悪くなる原因になることも
乳歯には、後から生えてくる永久歯のためのスペースを保つ役割があります。
虫歯によって乳歯を本来の生え変わりの時期よりも早く失うと、隣の歯が動き、永久歯が生えるためのスペースが狭くなることがあります。
その結果、永久歯が重なって生えたり、正しい位置に生えにくくなったりする可能性があります。
特に、乳歯の奥歯を早い時期に失った場合には注意が必要です。
3.乳歯の虫歯は永久歯より進行しやすい?
乳歯は永久歯よりも小さく、エナメル質や象牙質が薄いという特徴があります。
そのため、虫歯ができると、比較的短い距離で歯の内部まで進行することがあります。
また、小さなお子さんは、自分で歯を十分に磨くことが難しいため、奥歯の溝や歯と歯の間などに汚れが残りやすくなります。
特に注意したいのが、乳歯の奥歯と奥歯の間の虫歯です。
歯と歯の間の虫歯は外から見えにくく、保護者の方が気づいたときには進行している場合もあります。
歯科医院では、お口の中を確認し、必要に応じてレントゲン検査などを行って虫歯の状態を調べます。
4.乳歯の虫歯は必ず削らないといけない?
乳歯の虫歯も、すべて削る必要があるわけではありません。
虫歯の進行度によって、治療方法は異なります。
初期虫歯の場合
歯の表面が白く濁っているなど、まだ明らかな穴が開いていない初期虫歯では、フッ素の活用や歯磨き習慣の改善によって進行を抑えられる場合があります。
穴が開いている場合
虫歯によって歯に穴が開いている場合には、虫歯の大きさや場所、清掃のしやすさなどを確認し、詰め物などの治療が必要か判断します。
虫歯が深く進行している場合
虫歯が神経まで進んでいたり、歯の根に感染が起こっていたりする場合には、神経の治療や抜歯が必要になることもあります。
大切なのは、乳歯だからと放置するのではなく、虫歯の状態と永久歯への生え変わりの時期を考えて治療方法を決めることです。
5.歯科医院でできる乳歯の虫歯予防
乳歯の虫歯を予防するためには、ご家庭での歯磨きに加えて、歯科医院での定期的な確認も大切です。
高濃度フッ素塗布
歯科医院では、家庭用の歯磨き粉よりも高濃度のフッ化物を使用した予防処置を行うことがあります。
フッ素には、歯の再石灰化を促し、虫歯になりにくい環境を整える働きがあります。
シーラント
奥歯の溝は歯ブラシの毛先が届きにくく、虫歯になりやすい場所です。
シーラントは、歯の溝を樹脂などで封鎖し、虫歯を予防する方法です。
歯磨き・仕上げ磨きの確認
お子さんが自分で歯磨きをしていても、磨き残しがあることは珍しくありません。
歯科医院では、磨き残しやすい部分を確認し、お子さんの成長に合わせた歯磨き方法や仕上げ磨きのポイントをお伝えします。
6.乳歯が虫歯で早く抜けてしまったら?
乳歯が虫歯によって本来より早く抜けた場合、永久歯が生えるまでのスペースを管理する必要があることがあります。
その方法の一つが「保隙(ほげき)」です。
保隙とは、永久歯が生えてくるためのスペースが狭くならないように管理することです。
お子さんの状態によっては、保隙装置を使用することもあります。
ただし、すべてのケースで装置が必要になるわけではありません。
乳歯が抜けた位置や永久歯の発育状態、噛み合わせなどを確認したうえで判断します。
7.虫歯が多いお子さんは、歯並びにも注意が必要?
虫歯が多いお子さんでは、歯並びや噛み合わせの状態も確認することが大切です。
例えば、歯が重なって生えている「叢生(そうせい)」では、歯ブラシが届きにくい部分ができ、磨き残しにつながることがあります。
また、乳歯の虫歯が進行し、本来の生え変わりの時期より早く歯を失ってしまうと、隣の歯が移動して、永久歯の生えるスペースが狭くなることもあります。
つまり、歯並びが歯磨きのしやすさに影響する場合があるだけでなく、乳歯の虫歯が将来の歯並びに影響する場合もあるのです。
ただし、歯並びが悪いから必ず虫歯が増えるわけではありません。
虫歯には、食生活や歯磨き習慣、フッ素の使用状況など、さまざまな要因が関係しています。
そのため、虫歯が繰り返しできるお子さんでは、虫歯の治療や予防に加えて、歯並びや噛み合わせ、永久歯への生え変わりの状態を確認することも重要です。
8.子どもの歯科検診はいつから受ければいい?
子どもの歯科検診は、乳歯が生え始めた頃から相談できます。
最初から虫歯治療が必要というわけではありません。
歯の生え方や歯磨きの状況を確認したり、年齢に合ったフッ素の使い方を相談したりすることも大切です。
また、永久歯への生え変わりが始まる6〜7歳頃には、歯並びや噛み合わせについて確認するよい機会にもなります。
定期検診の間隔は、お子さんの虫歯のリスクやお口の状態によって異なります。
小さいうちから歯科医院に慣れ、痛みが出る前に通院する習慣をつけることもおすすめです。
9.まとめ|乳歯の健康は永久歯や歯並びにもつながります
乳歯は、いずれ生え変わる歯ですが、決して大切ではないわけではありません。
乳歯には、食べ物を噛むことや、お口の発達を支えること、永久歯が生えるためのスペースを保つことなど、重要な役割があります。
乳歯の虫歯を放置すると、痛みや感染だけでなく、永久歯の発育や歯並びに影響する場合もあります。
また、虫歯が多いお子さんでは、歯並びや噛み合わせにも注意が必要です。
虫歯の予防だけでなく、将来の歯並びや噛み合わせも含めて、お子さんのお口の成長を見守ることが大切です。
桜木町おひさま歯科・矯正歯科では、お子さんの虫歯予防や歯並び、噛み合わせについて、成長に合わせた診療を大切にしています。
「乳歯に虫歯があるかもしれない」
「子どもの歯磨きがきちんとできているか心配」
「永久歯への生え変わりや歯並びが気になる」
このようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
桜木町おひさま歯科・矯正歯科
桜木町・みなとみらい・高島町エリアで、お子さんのお口の健康と健やかな成長をサポートしています。
