2026年11月04日

解説
「子どもがテレビを見ているとき、いつも口が開いている」
「寝ているときに口で呼吸している気がする」
「口呼吸が続くと歯並びが悪くなると聞いたけれど、本当?」
このようなお悩みをお持ちの保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、口呼吸はお子さんの歯並びや顎の成長と関係していることがあります。
ただし、口呼吸をしているからといって、必ず歯並びが悪くなるわけではありません。
今回は、子どもの口呼吸と歯並びの関係、口呼吸の原因、ご家庭で確認できるポイント、改善に向けた方法についてご紹介します。
1.口呼吸とは?
呼吸には、主に鼻から空気を取り込む「鼻呼吸」と、口から空気を取り込む「口呼吸」があります。
鼻には、吸い込んだ空気を温めたり、加湿したり、ほこりなどの異物を取り除いたりする働きがあります。
一方、口呼吸では、空気が鼻を通らずに口から出入りするため、お口の中が乾燥しやすくなります。
風邪をひいたときなど、一時的に口で呼吸することは珍しくありません。
しかし、普段から口が開いている状態が続いている場合には、その原因を確認することが大切です。
2.口呼吸は歯並びに影響するの?
歯並びは、歯の大きさや顎の骨格だけでなく、舌や唇、頬などの筋肉の働きとも関係しています。
例えば、普段お口を閉じているとき、舌は上顎に軽く触れる位置にあることが一般的です。
しかし、口呼吸が習慣になっているお子さんでは、舌が低い位置にある「低位舌(ていいぜつ)」がみられることがあります。
こうした舌や唇の位置、筋肉のバランスの違いが、成長期の歯並びや顎の発達に関係する可能性があります。
口呼吸との関連が報告されている歯並びには、次のようなものがあります。
上顎の歯列が狭い
上の歯が並ぶアーチが狭くなっている状態です。
歯が並ぶスペースが不足すると、歯が重なって生える「叢生(そうせい)」につながることがあります。
出っ歯(上顎前突)
上の前歯が前方に出ている状態です。
唇を自然に閉じにくいお子さんでは、歯並びや骨格の状態も含めて確認することがあります。
開咬(かいこう)
奥歯を噛み合わせても、上下の前歯の間に隙間ができる状態です。
舌の位置や飲み込み方の癖が関係する場合もあります。
ただし、これらの歯並びは遺伝的な骨格の特徴や歯の大きさなど、さまざまな要因によって生じます。
口呼吸だけが原因とは限らず、口呼吸を改善すれば必ず歯並びが治るというわけでもありません。
3.お子さんは大丈夫?口呼吸のチェックポイント
次のような様子がないか、ご家庭で確認してみましょう。
- テレビやゲームに集中すると口が開いている
- 何もしていないときも唇が閉じていない
- 寝ているときに口が開いている
- いびきをかくことがある
- 朝起きたときに口が乾いている
- 鼻づまりが続いている
- 食事中にくちゃくちゃと音が出ることがある
これらに当てはまるからといって、必ず口呼吸や病気があるというわけではありません。
しかし、複数の項目が気になる場合や、症状が長く続いている場合には、一度相談してみることをおすすめします。
特に、頻繁ないびきや睡眠中の呼吸の停止がみられる場合には、耳鼻咽喉科や小児科での確認も大切です。
4.子どもが口呼吸になる原因とは?
子どもの口呼吸には、いくつかの原因が考えられます。
① 鼻づまりやアレルギー
アレルギー性鼻炎や慢性的な鼻づまりがあると、鼻で呼吸しにくいため、口呼吸になりやすくなります。
② アデノイドや扁桃の肥大
鼻の奥にあるアデノイドや、喉の扁桃が大きい場合、空気の通り道が狭くなることがあります。
③ お口の周りの筋肉や舌の使い方
唇を閉じる力や、舌の動きなどの口腔機能が十分に発達していないことが関係する場合もあります。
④ 歯並びや顎の骨格
前歯の突出や顎の骨格的な特徴によって、自然に唇を閉じにくいこともあります。
このように、口呼吸にはさまざまな要因があるため、単に「口を閉じなさい」と注意するだけでは改善が難しい場合もあります。
5.口呼吸を改善するにはどうすればいい?
大切なのは、まず口呼吸の原因を確認することです。
鼻づまりなどが原因の場合には、耳鼻咽喉科での診察や治療が必要になることがあります。
一方、舌や唇の使い方など、お口の機能に課題がある場合には、歯科医院での評価やトレーニングが役立つことがあります。
MFT(口腔筋機能療法)とは?
MFTは、舌や唇、頬など、お口の周りの筋肉の使い方を練習するトレーニングです。
舌の位置や唇の閉じ方、飲み込み方などを確認し、お子さんの状態に合わせて練習を行います。
ただし、MFTだけですべての口呼吸や歯並びが改善するわけではなく、原因に応じた対応が必要です。
マイオブレースなどの装置を使用することも
お子さんの歯並びやお口の機能の状態によっては、マイオブレースなどの取り外し可能な装置とトレーニングを組み合わせることもあります。
ただし、すべてのお子さんに必要な治療ではありません。
また、装置だけで鼻づまりなどの呼吸の問題を治せるわけではなく、歯並びによっては別の矯正装置が必要になる場合もあります。
大切なのは、お子さんの成長や歯並び、お口の機能を総合的に確認して、適切な方法を選ぶことです。
6.子どもの口呼吸は何歳頃から相談したらいい?
口呼吸が気になる場合、相談する年齢に決まりはありません。
乳歯の時期でも、口が開いている状態が続いたり、いびきや鼻づまりが気になったりする場合には、早めに相談してよいでしょう。
また、歯並びや噛み合わせの確認という意味では、永久歯への生え替わりが始まる6〜7歳頃が、ひとつの相談の目安になります。
ただし、相談したからといって、すぐに矯正治療を始める必要があるわけではありません。
お口の機能の確認や経過観察だけでよい場合もあります。
7.まとめ|口呼吸が気になったら、お口の機能も確認しましょう
子どもの口呼吸は、単なる癖ではなく、鼻の通りや舌・唇の使い方、歯並びなど、さまざまなことと関係している場合があります。
口呼吸が続いているからといって、必ず歯並びが悪くなるわけではありませんが、成長期にお口の状態を確認することには意味があります。
桜木町おひさま歯科・矯正歯科では、歯並びや噛み合わせだけでなく、舌や唇の使い方など、お口の機能にも目を向けながら、お子さん一人ひとりに合った対応を大切にしています。
「いつも口が開いている気がする」
「口呼吸と歯並びの関係が気になる」
「子どもの矯正相談はいつから始めたらいいの?」
このようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
桜木町おひさま歯科・矯正歯科
桜木町・みなとみらいエリアで、お子さんの健やかなお口の成長をサポートしています。
